はしもと内科医師 脇田です。
今回は、甲状腺の病気である、
橋本病についてです。
甲状腺は喉ぼとけにある小さな臓器で、
人が元気に生活をしていく上で必要なホルモンを作っており、
甲状腺ホルモンは元気の源とも言えます。
橋本病は、その「元気ホルモン」である
甲状腺ホルモンが少なくなった病気です。
橋本病は、女性に多く、40才以後では人口の約10%に達します。
そのため実は、橋本病の患者さんは多くいます。
甲状腺機能が低下してくると全身の代謝が低下するため、
体のさまざまな機能が低下します。
例えば、体中がむくんだり、体重が増える、疲れやすい、
だるい等のため心臓病や腎臓病と間違われます。
さらに、無気力になったり動作が鈍くなったり活動が低下するため、
うつ病や、高齢の方では認知症と間違えられることがあります。
橋本病の診断
1. 甲状腺ホルモン(FT4)と甲状腺刺激ホルモン(TSH)の測定
2. 甲状腺自己抗体(TPO抗体、Tg抗体)の測定
3. 超音波検査
橋本病の治療
合成甲状腺ホルモンであるT4製剤を内服します。
甲状腺機能低下が回復することはありませんので、
基本的には一生にわたる服用が必要になります。
橋本病で注意すること
大量のヨード(昆布や海藻類)を摂取しない注意が必要です。
ヨードは甲状腺ホルモンの原料として大切なのですが、
昆布などヨードを大量に含む食物を毎日摂取すると
甲状腺機能は低下してしまいますので注意してください。
甲状腺について少しでもご心配がある方は、
是非当院受診お願い致します。
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医療法人社団明徳会 はしもと内科
総合内科専門医・神経内科専門医
医師 脇田 賢治(医学博士、予備自衛官 予備3佐)
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