— 喘息は治療しないと悪化することがわかっています —
「風邪だと思っていたら、咳だけが何週間も続く…」
そんな経験はありませんか?
実は、長引く咳(いわゆる“慢性咳嗽”)の背景には、
・百日咳
・気管支喘息
・咳喘息
など、治療が必要な病気が隠れていることが珍しくありません。
長引く咳の原因① 百日咳
百日咳は「ヒュー」という笛のような咳が特徴とされますが、成人では典型的な症状が出ず、長く続く乾いた咳だけの場合が多いことが知られています。
昔は子どもの病気のイメージが強いものでしたが、ワクチン免疫が年齢とともに低下するため、近年は大人の罹患も増えています。
百日咳は放置しても自然に治ることが多いものの、咳が3か月以上続いたり、周囲に感染を広げたり、乳幼児にうつすと重篤化することもあるため、早期診断・治療(マクロライド系抗菌薬)が大切です。
長引く咳の原因② 気管支喘息・咳喘息
長引く咳の中で特に多いのが、気管支喘息やその前段階である咳喘息です。
気管支喘息の症状
咳が長く続く
夜や明け方に悪化する
運動後に咳やゼーゼーが出る
気管支が過敏になる
咳喘息とは
喘息の典型的な「ゼーゼー」は出ず、咳だけが主症状のタイプの喘息です。
放置すると 30~40%が本格的な気管支喘息に移行する と報告されています。
喘息は自然に治る病気ではありません
— 放置すると悪化することが多い —
喘息が悪化する理由
喘息は、気管支にアレルギー性の慢性炎症が続く病気です。
この炎症が長期間放置されると、
気管支の壁が厚くなる「リモデリング(構造変化)」が起こり、
発作が起こりやすく、治療に反応しにくい喘息へ進行することがあります。
ガイドラインや文献によるエビデンス
日本アレルギー学会『喘息予防・管理ガイドライン(JGL)』では、喘息治療の基本は炎症を抑えることであり、治療介入が遅れると気道リモデリングが進行し重症化する
と明記されています。
また、世界的なガイドライン(GINA)でも、未治療の喘息は悪化しやすく、早期の吸入ステロイド治療が有効であると推奨されています。
つまり、「様子を見るか…」と放置すると悪化する可能性があるため、早期診断・早期治療が非常に重要です。
当院の咳専門外来について
当院では、2003年(平成15年)より長引く咳の診療を行っており、
滋賀県・三重県など県外からの受診例も多数あります。
以下を組み合わせて原因を詳しく調べます。
百日咳抗体検査
喘息の呼吸機能検査(スパイロメトリー)
胸部レントゲン
アレルギー検査
必要に応じて、早期に治療を開始し、
咳が長引かないよう、また喘息が悪化しないようサポートしています。
咳が長いな…」と思ったら、一度ご相談ください
以下のような場合は、早めの受診をおすすめします。
3週間以上咳が続く
夜や朝方に悪化する
市販薬で改善しない
周囲に咳をしている人がいて心配
喘息と以前言われたことがある
運動や温度差で咳が出る
早期に原因を明らかにすることで、
治療期間も短く、重症化も防ぎやすくなります。
咳にお悩みの方は、一度お気軽にご相談ください。

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