現在2021年7月時点の日本では、
ファイザー社とモデルナ社の2種のコロナワクチンの接種が行われております。
いずれも同じ種類を3週間あけて2回目の接種をするように推奨されております。

この方法は本当に正しいのか、痛い思いをするならベストな接種方法はないのか、
つい気になってしまいます。

ワクチン接種の進んでいる海外では様々な研究がなされています。
そのいくつかをご紹介しますと・・・

ドイツでは、異なる種類のワクチンを交互に接種することを強く勧告しています。
これは、1回目と2回目に異種のワクチンを使った後に生じた免疫反応は、
同じワクチンを使用するよりも免疫反応が優れていたという研究結果からのようです。

実際、メルケル首相は、1回目にアストラゼネカのワクチン投与を受け、
2回目にはモデルナ社製を打っていました。

参考:
https://www.cnn.co.jp/amp/article/35173343.html






次は投与間隔に関する研究です。
日本では、厚生労働省の推奨は、
「18日以上の間隔をおいて、標準的には
20日の間隔をおいて2回接種することとし
1回目の接種から間隔が20日を超えた場合
できるだけ速やかに2回目の接種を実施すること」となっています。

しかしながら、イギリスの研究では、
2回目の接種を12週間後まで遅らせると、
抗体の誘導効果が高まるという驚くべき結果が報告されています。

参考:
https://www.birmingham.ac.uk/news/latest/2021/05/covid-pfizer-vaccination-interval-antibody-response.aspx

以上のような研究報告からすると、
異なる種類のワクチンを12週間空けて投与するのが、
最も免疫効果が得られるのではないかと勝手に考えてしまいます。

実は、私自身の投与間隔は6週間になってしまいました。
その理由をお話しますと、
5/16に医療従事者枠で1回目の接種(ファイザー社製)を受けました。

2回目をその3週間後の6/6に予定していたのですが、
その日は当院かかりつけの 患者さんの集団接種を行わなければならなかったので、
そちらを優先して自分の接種は事前にキャンセルせざるを得ませんでした。

但し、免疫がついているか心配だったので
接種から2週間毎に自分の抗体量を血液測定していました。

接種から2週間後は202(AU/mL)、4週間後は816(AU/mL)と順調に上昇しており、
このままだと2回目の接種は必要ないかもしれないと楽観的に考えておりました。

ところが6週間後の結果は、533(AU/mL)と下降しているではないですか。
どうしたものかと思案しておりましたところ、検査した翌日にキャンセルが
たまたま出て、有効時間切れ近くだったので、急遽私自身に接種しました。

貴重なワクチンの1人分が廃棄処分にならなくて良かったです。
私の8週間後の結果は、後日お伝えいたしますのでお待ちください。

さて、今回の自験例からしますと
1回だけの接種では全く意味がないということです。
よほど重篤なアナフィラキシー症状がない限り2回の接種は必要です。
ひょっとすると人によっては、3回以上の接種が必要かもしれません。
抗体検査を全員に実施できていなくて個別の効果がわからないのが問題です。

ところで、最近ファイザー社製もモデルナ社製も供給不足がニュースになっております。
近い将来、異種のワクチンの交互接種や投与間隔の見直しがされるかもしれませんね。

いずれにしましてもワクチンの廃棄処分は避けたいところです。

当院ではWEB予約をしておりますが、
ワクチンに供給制限が出始め、
皆様にはたいへんご迷惑をおかけいたしております。

当日キャンセル分を廃棄処分したくないので、
もしキャンセル待ちをご希望の方がお見えになりましたら、
キャンセル待ちリストに載せますのでweb予約表から、
もしくはクリニックまでご連絡ください。